
オーストラリア・ブリスベンにある OIT(Outsource Institute of Technology) は、産業現場と密接に連携した 少人数・実習中心 の教育で知られる工科系の専門学校です。25年以上にわたり、豪州の主要エンジニアリング/製造企業とパートナーシップを築いており、学生は現場で即戦力となるスキルを学び、卒業後の就職チャンスにもつながります。
1. コース概要
Certificate III in Engineering – Fabrication Trade は、オーストラリアの技術職(例:Welder/溶接工)として働きたい方向けの基礎資格コースです。学習内容は金属製作(fabrication)全般で、溶接(welding)・板金(sheet metal)・ボイラーメイキング(boilermaking) など分野ごとの専門技術を身につけます。授業は、機械切断・加工、金属板金作業、各種溶接法 の実習を軸に、図面読解や測定・計算といった基礎エンジニアリング力も培います。
OIT では boilermaking/sheet metal/welding の3トラックを用意し、興味分野に合わせて深く学べる柔軟性があります。講師陣は業界経験のあるプロフェッショナルで、現場に直結する実践的知識 を伝授。現場重視のトレーニングで自信をつけ、豪州の製造業界で即戦力として活躍できる技術と資格 を得られます。
学校情報まとめ: OIT はブリスベンにキャンパスを構え、20年以上にわたりエンジニアリング分野の職業教育をリードしてきました。産業連携カリキュラム と 実務中心の授業 を重視し、卒業生は理論と実技の両面に強い「準備のできた技術人材」と評価されています。少人数クラスと個別指導 により、留学生も言語の不安を抑え、安心した環境で学べます。

2. 入学条件
- 学歴(日本基準): 高等学校卒業以上(=日本の12学年修了)。
- 英語力: IELTS 総合 5.5 以上(各バンド 5.0 以上)。TOEFL iBT 46 点、PTE 43 点などでも証明可能です。現在の英語力が足りない場合は、語学コース経由の条件付き入学も検討できます。
Tip: IELTS 5.5 は TOEFL iBT でおおよそ 46~59 点 相当。日常的なコミュニケーションと基本的な技術用語の理解ができるレベル感です。授業は英語ですが、日本語と音や意味が近い専門用語も多く、初期の適応はそこまで難しくありません。入学前に英語レベルテストや面談があり、OIT 側のサポートも受けられます。

3. 学習期間・費用
- 期間: 公式な就学期間は 約2年(104週間)。CRICOS 登録上も留学生ビザ要件を満たす 約2年(92~104週間) で設計されています。中には1年強(例:62週間)の圧縮コースもありますが、卒業後に 485 卒業生ビザ を取得するには 2年以上の就学 が必要なため、OIT の2年プログラムが有利 です。
- 学費: 年間 16,000~17,000 AUD 目安(学期あたり約 8,000 AUD)。2年間合計で 32,000~34,000 AUD 程度。入学金・教材費・実習服/工具などの費用が別途かかる場合があります。
ブリスベンはシドニーやメルボルンより生活費が比較的控えめ。学生ビザで2週間あたり48時間まで就労 でき(学期中:2週間48時間、休暇中:無制限)、生活費の一部を賄うことも可能です。OSHC(留学生健康保険) は加入必須で、2年分で 1,000豪ドル台前半 ほどを見込んでください。
4. 卒業後の進路・ビザ
就職: 修了後は 豪州で正規の溶接工(Welder) として就業可能。職種は ANZSCO 322313 Welder(First Class) に該当し、地域や企業によっては Fabricator(製造技術者) や Boilermaker など関連職への道もあります。建設・製造業の需要が高く、卒業後の就職見通しは良好。溶接職は Skilled Occupation List に入る主要技術職 としても認められています。
平均年収: 新人の目安は 年 60,000~70,000 AUD、経験を積むと 75,000~85,000 AUD 程度へ。特定産業(例:鉱山、パイプライン等)や高い熟練を要する現場では 100,000 AUD 超 も十分可能。統計では全国平均が 約 90,000 AUD 前後というデータもあり、残業手当や地域差が反映されています。経験に比例して賃金が伸びやすい分野 です。
TRA 技術審査: 永住権を目指すなら TRA(Trades Recognition Australia) の技術審査を意識しましょう。幸い、本コース Certificate III(Fabrication Trade) は技術審査の基本要件を満たす公認資格。卒業後は TRA Job Ready Program(JRP) に参加できます。12か月の有給就労 と現場評価を経て 最終技術審査合格 を取得し、その後 技術移民ビザの申請資格 を得られます。
485 卒業生ビザ: OIT の 2年コース修了 で Temporary Graduate Visa(subclass 485) の学業要件を満たします。申請が認められると 最長約18か月、豪州でフルタイム就労が可能。「2年就学 → 485(約1.5年・実務1年) → 技術審査合格 → 永住権申請」 という王道ルートが開けます。
参考: 技術移民では原則 45歳未満、英語スコア、ポイントテストなどの条件があります。ただし溶接職は比較的英語要件が高くなく(技術審査で IELTS 5.0 程度)、州政府ノミネーション も得やすい職種とされます。何より 豪州での就労経験 が重要なので、学校のキャリアサポートやインターンを積極的に活用してください。
5. こんな方におすすめ
- 豪州での技術移民・永住権取得 を目指す日本人留学生
学士以上がなくても 2~3年程度 で永住権を狙える現実的なルートです。日本の工業系高校出身や、関連の趣味・経験がある方は特に適応がスムーズ。 - 溶接・金属加工などモノづくり分野が好きな方
手を動かして形にするのが好き、機械・鉄鋼産業に興味がある方に最適。溶接技術は世界中で需要が高いため、豪州で経験を積んでから日本や他国へキャリア展開も可能。国際的に通用する Certificate III が強みになります。 - 留学と就職を同時に叶えたい実用派
英語圏で学び、卒業後も現地就労を経験したい方にぴったり。温暖で安全な ブリスベン は日本人留学生にも暮らしやすい都市。Workplace training(現場実習) で学びながら自然に豪州の職場文化と実務を体得できます。
最後に、OIT公式サイト と コース案内 もあわせてチェックしてみてください。ご不明点はコメントやお問い合わせでどうぞ。溶接技術者 を目指す皆さまの将来設計に、この投稿が少しでもお役に立てばうれしいです。
目標に一歩近づく賢い選択を。ブリスベンでの留学生活が実り多いものになりますよう、心から応援しています!